診察はご予約の患者様を優先しております
2007年 麻布大学 獣医学部獣医学科 卒業
2007年 工藤動物病院 勤務 (東京中野区)
2010年 青木獣医科 勤務
2020年 八ツ木の丘動物病院 開業
所属学会 栃木県獣医師会 日本獣医がん学会 比較眼科学会
趣味 写真 ゴルフ 洗車 オーディオ
眼瞼炎、角膜炎、結膜炎、ぶどう膜炎、視神経炎、白内障および緑内障など、さまざまな眼科疾患が来院します。スリットランプ、眼圧計、超音波検査および各種眼科検査を行い、診断および内科的/外科的治療を行っております。
眼圧の上昇などで網膜神経細胞が障害を受けて視覚障害が起こる病気です。時に激しい痛みを伴います。適切な治療をしないと発症から数日で永久失明してしまうこともあります。柴犬に多くみられますがどの犬種にも起こり得ます。急に眼が開かない、曇っている、見えていない等の症状がありましたら直ぐに来院ください。
緑内障治療のため眼内にチューブを設置しています(緑内障チューブシャント手術)。眼の中の水(眼房水)を眼外に排泄させ眼圧を下げることにより網膜を保護します。
視覚回復が難しいと判断された場合、緑内障による痛みを取り除く治療が行われます(サルベージ手術)。写真は緑内障により失明し、シリコンボール義眼強膜内挿入術(左眼)を行った柴犬君です。緑内障発症後痛みによって元気がなかったそうですが、術後には元通り明るく元気な性格に戻ったそうです。
上は手術前の写真です。水晶体が白濁し視覚障害を起こす病気です。原因は老化や遺伝性、糖尿病など様々です。遺伝性白内障の場合1〜2歳で失明してしまうこともあります。進行すると眼内炎が起こり更には緑内障を引き起こすこともあります。 下は手術後の写真です。眼が見えるようになりまた元気に遊びまわれるようになりました。視覚回復はもちろんですが、手術をすることで眼内炎や緑内障などの続発症のリスクも下げることができます。
外傷や感染症などにより角膜がただれてしまう病気です。とても痛いです。通常は点眼治療により1週間ほどで治ってしまうのですが、パグやシーズー、フレンチブルドッグなどの眼の大きい犬種(短頭種)や角膜がドライアイなどにより弱っている場合、治療がうまくいかず角膜に穴が空いてしまい失明するケースもあります。深い穴(深層性角膜潰瘍)となってしまった場合手術が必要になることがあります。
角膜潰瘍の治療に治療用ソフトコンタクトレンズ(メニわんコーニアルバンテージわん)を装着しています。角膜を乾燥や刺激から保護し痛みを和らげ治癒を早めます。短頭種のような眼が大きく乾燥しやすい症例に特に用いられます。
小さな潰瘍は縫合することで角膜の透明性を保つことが可能ですが、大きな潰瘍は白眼の一部(結膜)を剥がして患部に貼り付ける手術(有茎結膜弁移植術)が必要になります。
左側の有茎結膜弁移植術後の経過です。潰瘍の治癒後、有茎部を切除します。写真のように潰瘍部には濁りが残ってしまいますが、穴はしっかりふさがり視角を温存することができました。
涙の膜が不安定で角膜表面が乾燥してただれている状態です。ポツポツと角膜の細かな凹みに染色液が入り込んでいます。角膜潰瘍の原因や悪化因子となります。短頭種や中齢以上の犬でしばしばみられます。残念ながら症状に乏しくご家庭で気がついてあげるのは難しいです。眼の健康診断をすることで早期発見が可能です。ヒアルロン酸やムチン/水分分泌促進点眼剤の点眼により治療します。